■ ID | 618 |
■ 種類 | 学会発表 |
■ タイトル | 平地のスギ枯損の原因はわかったのか? |
■ 著者 | 小川和雄
埼玉県環境科学国際センター |
■ 出版元 | (独)農業環境技術研究所 |
■ 出版年 | 2007 |
■ 誌名・巻・号・年 | 第23回気象環境研究会「大気環境変化と植物の応答」、平成19年3月9日 |
■ 抄録・要旨 | 平地のスギ枯損が酸性雨が原因と報告されて以来、原因究明のための多くの研究が行われ、酸性雨の影響は否定されたものの、主たる原因が何かは議論されないままであった。本報告では、水ストレスやオゾン影響についての実験結果と既存の衰退分布情報をもとに、スギ枯損の原因について、どこまで明らかになっているかについて考察した。
人工的な栽培試験の結果からはスギ生長に及ぼす影響は灌水量>湿度>オゾンであり、野外のスギに降水量の影響が大きいことが明らかとなった。また、スギ枯損は広域的、局地的に特徴があるが、環境要因の把握が容易な局地的分布を説明できる環境要因を検討すると、湿度条件との整合性が高かった。
結局、スギ衰退の主要因は水の消費と供給のバランスで決まる水ストレスであり、局地的分布には乾燥の影響が最も大きいが、地域によって降水量や土壌物理性など、水ストレスの供給側との組み合わせによって、衰退分布が決定されるものと考えられる。 |
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